楽曲の素晴らしさと感傷が重なってしまい、最高に素晴らしく、そして切ないアルバムだと思います。

「素晴らしすぎるアルバム」
おすすめ度　★★★★★

超名盤、そして万人向きでもある。 だから、これだけは言わせてください。

（ＢＥＡＴＬＥＳ　１）や（青盤・赤盤）でビートルズに興味を持った初心者の方、 次に聴くアルバムには（アビーロード）を選ばないでください。 すでに購入済みの方は、あの（怒涛のメドレー）以降は聴かないでください。 オリジナルアルバムを年代順に全部聴いてから…とは言いません（本当はそれがいいのですが） せめて、（ハードディズナイト）（ラバーソウル）（ザ・ビートルズ）この３枚を聴いてから（アビーロード）を聴くこと。 メインディッシュは、やっぱり味わう順序ってもんがあるでしょ。 最後に聴く、メドレーは涙なくして聞けません。

「ホームズゆかりの地の隣駅、それがアビーロード」
おすすめ度　★★★★★

このジャケットにある横断歩道へ行くにはべーカーストリート駅の隣駅で降りるんですよ。べーカーストリートっていやあ、シャーロック・ホームズの住んでいたまち。なんとも英国の豊かさを物語りますね。なんつったって、ビートルズの最高傑作とホームズがお隣さんなんだもんね。

そんなことはいいとして……。このアルバムを聴かなくて、ビートルズを「凄いバンドだよね」なんぞと語る人がいたら、えーと、んーと、あーむの南無南無。「ビートルズ1」とやらで満足してればいいってもんだ。

「棺桶の一枚」
おすすめ度　★★★★★

1969年発表の、ビートルズ実質のラストアルバム。 サージェント、ホワイトアルバムを経てこの頃のメンバー関係はもはや完全に修復不可能な状態にあったらしいが、本当じゃろうか？ 演奏、メロディー、バンドアンサンブル、歌詞など全てにおいてケチをつけるところが見つからない、とても渋カッコイイアルバム。

Ａ面はのっけからへヴィなロックンロール(1)でリスナーをノックアウトし、続いて極上のメロディーを持つジョージの最高傑作(2)や、なんとものどかで楽しいリンゴの(5)がリスナーをアルバムの中にグイグイと引きずり込む。 ここまででもう既におなかいっぱいなのだが、さらにＢ面が待っている。 そしてこのＢ面が凄い。凄すぎる。凄すぎるので説明はできません。 まあとにかく聴いて下さい。ビートルズが今になってもなぜここまで人気なのかわかるはずです。

「このアルバムは絶対に聴かなくてはならない」
おすすめ度　★★★★★

ゲット・バックセッションで崩壊寸前だった4人が最後に奇跡の団結力で放ったアルバム。前半では非常に完成度の高い楽曲に圧倒され、後半のロック・シンフォニーともいえるメドレーで更に圧倒される。ビートルズの構成力はほんとに凄いです。ハードナンバーもありますが、それも含めとにかく美しいのです。さらにこのメドレーの終わりを彼等らしく笑いとばすようなラストナンバーで締めくくっているところもこのアルバムのレベルを逆に高めています。僕の一番好きなアルバムです。これを聴いて感動せずにはいられません！必聴です！

「人類の至宝。」
おすすめ度　★★★★★

このアルバムは、１９６０年代最後の年の最後の週にレッド・ツェッペリンのセカンドアルバムにチャートでのＮＯ．１の座を明渡したという、歴史的に見ても大変に象徴的な作品でした。６０年代初期に表舞台に登場してからというもの、瞬く間にヒットチャートを独占しつづけ、間違いなく音楽の歴史を大きく塗り替えた凄すぎるグループ・・・・そんなビートルズの、事実的なラストアルバムです（録音自体は先に行なわれていた『LET IT BE』は、本作リリースの時点ではまだ未発表だったのでした）。

このアルバムの中で印象的な曲の一つに、「because」という曲があります。これはベートーヴェンの有名なピアノソナタ『月光』の第１楽章のレコードをオノ・ヨーコがかけていたのをジョンが聴いて感激し、敢えてこの曲のコード進行を逆にたどって、そこにメロディーを付けたものだと言われています。サウンド自体も実にクラシック調で、イントロからハープシーコードが大変優れた使い方をされています。

私は、ビートルズは「ロック」という次元では測ることの出来ない、とてつもない芸術家であったと思っています。ジョージがこのアルバムでシンセサイザーを時代に先駆けていち早く導入していることなどを例にとって考えても、あのボブ・ディランと同じ様に、彼らはまさしく１９６０年代を牽引する開拓者であったと言っても過言ではないでしょう。そして彼らのさらにスゴイところは、単に開拓者であったという事実だけでなくして、彼らの遺した音楽それ自体が、現在でもあらゆる人たちに受け入れられているということです。冒頭にも書きましたが、この『アビ−ロード』は１９６０年代の最後の週にチャートのトップから蹴り落とされました。しかしそんなことはお構いなく、２１世紀になった今でさえ、本作を大切に聴き続けている人たちがいるということは、やはりビートルズならではの、そしてこの大名盤ならではの偉業であると言ってよいと思います。

「ビートルズラストにふさわしい大傑作」
おすすめ度　★★★★★

多くが語り尽くされた、ビートルズの実質ラストアルバム。楽曲、構成、演奏、なにからなにまで、文句なし。ラストを傑作で飾ろうという、彼等の気概が充分漲っています。このアルバムでは、プレイヤー、アレンジャーとしての彼等が堪能できます。とりわけ、リンゴが素晴らしい。「Come together」の独創的パターン、後半のタタッタタタドンの手癖フィル、「Oh darling」のガッドばりパターン、「Octopas garden」の大らかなドラム、後半メロディーでの豊富なフィルと「The end」のソロ、どれをとっても文句なし。ギターもかなりフィーチャーされ、「Octopas〜」の明らかなテレキャスサウンド、ジョンのアルペジオバッキング、「The end」の３人のギターバトル、など、もうたまりません。むろんポールのベースも最高。「ＳＧＴ」が最高傑作との声もありますが、僕は有終の美をかざった「Abbey road」こそがベストです。

「言わずとしれた傑作です」
おすすめ度　★★★★★

ファンなら誰もが知ってるビートルズの実質ラストアルバム。もう、多くが語られていて、いまさらレビューも必要ない傑作中の傑作ですが、やっぱり一言書きたくなります。まず、ギターサウンドが今までで一番前面に出ていて、オイシイ。特に「ジ　エンド」の３人のバトルが白眉。他にも、ジョージもジョンも名演が多い。ジョージでは、「オクトパス　ガーデン」のテレキャスサウンドが好きです。また、メドレーの中のソロおよびオブリ、リフ最高です。ジョンで好きなのは、やはり「オクトパス〜」の左チャンネルのアルペジオバッキングが最高。「アイ　ウオント　ユー」のけだるいギターもナイス。で、実は僕が「アビーロード」が一番好きな本当の理由は、リンゴのプレイがソロ（短いけど）も含め、一番カッコいいから。�@「カム　トウゲザー」のユニークなパターンとエンディングのタタッタタタタの手癖、�C「オーダーリン」のガッドばりのパターン、�D「オクトパス〜」のおおらかさ、メドレーを通してのタムのいい音とパターン。ああ、枚挙に暇がない。勿論ポールもグレート。要するに、プレイヤーとしてのビートルズが堪能できるので、一番好きなんです。それにしても、これが３０年以上昔のサウンドだなんて。やはり彼等は天才です。


曲目リスト

1.Come Together
2.Something
3.Maxwell's Silver Hammer
4.Oh! Darling
5.Octopus's Garden
6.I Want You (She's So Heavy)
7.Here Comes the Sun
8.Because
9.You Never Give Me Your Money
10.Sun King
11.Mean Mr. Mustard
12.Polythene Pam
13.She Came in Through the Bathroom Window
14.Golden Slumbers
15.Carry That Weight
16.End
17.Her Majesty


概要

69年9月にリリースされたビートルズの事実上のラストアルバム。その完成度の高さから、彼らの最高傑作と呼ばれることも多い。特に、<9>からラストまで続くメドレー風のパートは、その構成力を高く評価されている。 メンバーのなかでは、ジョージ・ハリスンの活躍が光るアルバムで、<2><7>と後にスタンダードナンバーとなる2曲を提供し、プレイヤーとしても随所でバンドサウンドの要となるフレーズをはじき出している。この作品が60年代ロックの1つの到達点であることは間違いない。