「イメージ・・街・人・」おすすめ度
★★★★☆ミスチルファンには当たり前かも知れないが、今回初めてアルバムを手に取って
美しい仕上がりのパッケージにまず驚きました。
洋楽CDでは有り得ないコンセプトだと思う。
聞き覚え、なじみのあるヒット曲もいいが、「クスッ」と笑える曲もあり、某ドラマでミスチルに
興味を持った人はベスト版よりこっちの方がいいかもとさえ思えます。
「良くない訳がないでしょう！」おすすめ度
★★★★★「優しい歌」、「youthful days」、「君が好き」と徐々に原点に戻りつつ、
ポップを追求してるって感じのミスチル。
誰に何を言われようとも、自分たちの道を突っ走って、媚びる事なく、良い曲を
作り続けている、彼らはやっぱりスゴイ。
10年目の10枚目のアルバム。しかも、デビューアルバムが出た日と同じ日に
リリースされるこのアルバム。
シングルになった曲だけでなく、ミスチルの場合はカップリング曲や
アルバムにしか収録されていない曲こそが、不意打ちの名曲だったりするので、
この新しいアルバムにも、かなり期待しちゃいます。
期待しすぎは良くないから、普通に待っていようと努力はしてみたものの…。
発売まで、ドキドキ。
「youthful days」のカップリング曲も、収録されるようなので（かなり良い曲！）
本当に今から楽しみです。
「KIND OF LOVE」みたいな感じのアルバムになる（？）という話も出ていますので、
楽しみにしまくりです。
ずっとずっと、突っ走っていって欲しいバンドです。
「「蘇生」したミスチル？」
おすすめ度 ★★★★★
癒し系ということばが横行している。癒しというものが優しいものとしてあったのはいつの日からだろうか。優しい空気みたい、そういうオーラが世界に溢れている。グリーン、ホワイト、スィートピンク、それが今度のニューアルバムの基調となっていることは、ある意味でミスチルが自らをそのような癒しに加担することを示している。ここで癒しについて論じるつもりなどさらさらないのだが、癒しなるものが女性的であることに、疑いはない。男性的な構えというか、そういう気負いみたいな疲れを感じさせない、いやむしろ疲れきったあとに訪れる安寧がここにある。癒しとは回復のプロセスなのだ。
ミスチルの音楽はつねに都会的である。たとえばブラスが都市のクラクション、喧騒を表している（04 「one two three」）。そしてそれを実証するかのように、都会の雑踏が音楽に組み込まれている（03 「Dear wonderful world」， 09 「LOVEはじめました」）。音楽性は夜の都会をイメージさせる。穏やかな雰囲気は、街の中をドライブしているかのようだ。実際、桜井は車の中で曲を練り上げているに違いない。そういうガラス張りの密室の孤独が、流れ去る景色に溶かされていくとき、優しさは生まれるのだろう。
桜井の音楽は、常にぼんやりとしている。06 「youthful days」が晴れやかな日の出来事であったとしても、過去の情景が心の暗闇に浮かぶイメージであって、それが乾いていないのと同じように、乾いていない。輪郭はつねにとげとげしさがない。これが、実はカップリングでもあった11 「Drawing」によって明らかにされている桜井の重要な詩学なのである。対照的な音楽性が、金属的にまでに研ぎ澄まされた7thアルバムの『DISCOVERY』のなかにある。このコントラストこそがニューアルバムの原点にあり、また嘆きに似たいままでのアルバムと地平を異にする特徴であるだろう。確かに、『Atomic Heart』の「Round About City」以来の社会批判は09 「LOVEはじめました」にある。この７０年代フォークソングのパロディーは、相変わらずのイロニカルな警句で笑わせてくれる。最近の桜井の社会批判には、真面目さがない。それがぎゃくに道徳を押し付けるようないやらしさを打ち消してくれている。
音楽性はますます鋭さを見せている。『Q』のような半ば投げやりな態度は影を潜め、不思議な（奇妙な？）音楽は姿を見せない。余計な贅肉をそぎ落とし、さらに引き締まった観がある。透き通ったアクアリウムに浮かぶ熱帯魚を思い起こさせるような音楽性の08 「Bird Cage」(＝鳥かご)は、そのもっとも象徴的な音楽かもしれない。
「02 蘇生」は文句なしの名曲だ。桜井は、この曲について、こぞって雑誌が「ミスチルは蘇生した」と書き立てるだろう、と皮肉交じりに予言した。だがそのシニカルさをこえて、そういえるほど躍動感を感じさせる復活を我々に突き出してくれるアルバムだ。
「ミスチル最高傑作」
おすすめ度 ★★★★★
ミスチルのアルバムは全部聴いてきましたが
かつてこれほどのアルバムは聴いたことがありません。
このアルバムを聴くまで,「Q」が最高のアルバムと思っていました。
しかしこのアルバムは「Q」を大きく上回る出来です。
まず,10曲というアルバム曲の多さに加え,曲一つ一つの完成度の高さ。
今までのミスチルのアルバムでも,
アルバム曲を10曲を収録したものはいくつかありましたが
このアルバムはアルバム曲一つ一つの完成度が桁違いです。
もちろん,シングル曲も素晴らしいですし,
どの曲もそれぞれはっきりとしたテーマを感じさせてくれますから,
1曲目から15曲目までノンストップで聴けます。
また,驚いたのが,このアルバムは「今までのミスチル」ではなく,
「これからのミスチル」をとても感じさせてくれます。特に,
「蘇生」「Drawing」｢いつでも微笑を」｢It`s a wonderful world」
これらの曲は今までの,「重苦しい」「人生とは」「ヤケクソ」
といった感じが全くせず,子供が出来た事によって変わった,
新しい桜井さんによる,「希望」「幸福」「未来」といった感じが
とても感じられる曲となっています。
長くなってしまいましたが,90年代前半からのファンの方も,
つい最近ミスチルを知った方も,そしてこれからミスチルを知る方も,
このアルバムを買って,「これからのミスチル」を感じてください。
「やさしさに満ち溢れた1枚」
おすすめ度 ★★★★★
私にはもうすぐ2歳になる息子がいます。また、桜井さんにもお子様がいると聞きました。わが子への愛情というものは、何にも変えがたい、人の歴史の歩みを支える「優しさ」であるように思います。その｢優しさ｣が桜井さんの魂に宿ったとき、13.いつでも微笑みを から14.優しい歌 を経て15.It's a wonderful world まで、誰もが抱くべき溢れんばかりの愛情が、桜井さんしか持ち得ない天性により感動的なまでに表現されてしまうのです。そしてまた、１つ１つの物語として紡がれる「終わりのくる」恋愛は、アルバムの中盤でまさにしっとりと聴かせてくれます。その切なさや傷みが、「優しさ」の土壌になっているんだとでも言わんばかりに。このアルバムは、音楽的にも飽きの来ない素晴らしい出来栄えになっていると思いますので、ぜひ1人でも多くの人に聴いて欲しい作品です。
「本当に優しさ？」
おすすめ度 ★★★★☆
「It’s a wonderful world」を聴いて最初に感じたことはやっぱり”優しい”ということでした。しかし2度、3度と聴きこんでいく内にその印象はガラリと変わりました。「DISCOVERY」,「Q」むしろ「深海」以降ずっと桜井さんの詞は今の間違った世の中で生きている人々の愛や希望、生きることに対する想いをうたっていました（僕にはそのように聞こえました）。その延長のように「It’s a wonderful world」も感じ始めたのです。しかし「It’s a wonderful world」の世界はもっとひいたところから傍観しているようなそんな感じでした。そこから、この歪んだ世の中にはいろいろな人がいて、いろいろな生き方をしている。その人々のいろいろな情景の中の気持ち（何度でも立ち上がろうという意志だったり、別れの刹那的な美しさだったり、もがき苦しむ気持ちだったり、単純に人を愛する気持ちだったり。）のすべてが美しい。
だからこそまだ手遅れじゃないんだ！この世界で生きる価値がきっとあるんだ！と必死に訴えているように聴こえたのです。
このアルバムは決して優しいだけのアルバムではありません。”生きる価値”を伝えるためにたくさんの顔を持つ、そんな素敵なアルバムだと僕は思います。
「進化していく数少ないバンド」
おすすめ度 ★★★★☆
ベテランとかある程度売れる歌手ってのはそのスタイル、路線をくずさずに保守的に音楽を続けるって事ありますよね。
でも、ミスチルってどんどん変わって、進化しつづけていますよね。
前作「Ｑ」のあまりのデキの良さに個人的には当時「これが最高傑作だ」って思ったんですけど、今作聴いたら今作もイイ！！！ベクトルが違うアルバムなのでどちらが最高とかではなく、「Ｑ」が最高なら「It's a wonderful world」はサイコウって言えば良いんですかね。
シングル曲だった「優しい歌」、「君が好き」はアルバム発売前の段階では「これアルバムにいれたら雰囲気壊さないか」と心配したんですけど、大丈夫でしたね。むしろ、アルバムの雰囲気を象徴する所があるし、改めて聴くとすごく良い曲だと思います。
通しで聴けば非常にバラエティに富む曲達、それでいて散漫な内容ではない。まさに素晴らしい世界と言えるでしょう！
全てオススメなんですけど一応一つに絞ると「ＵＦＯ」が僕のNo1でした。
曲目リスト
1.overture
2.蘇生
3.Dear wonderful world
4.one two three
5.渇いたkiss
6.youthful days
7.ファスナー
8.Bird Cage
9.LOVE はじめました
10.UFO
11.Drawing
12.君が好き
13.いつでも微笑みを
14.優しい歌
15.It's a wonderful world
概要
2002年でデビュー10周年を迎えるMr.Children が、10年前のデビューアルバム（『EVERYTHING』）リリース日と同じ5月10日に10thアルバムを発表。
弱い自分を受け入れて前に進んでいこうと歌う<14>、軽快なメロディのアップチューン<6>、恋人へのあふれる思いに満ちた<12>の先行ヒット3曲に加え、人は何度でも生まれ変われるんだとメッセージする<2>、愛する人への変わらない気持ちを美しく描いたラヴバラード<11>など、繊細で力強いロックサウンドに、音楽への変わらない情熱が込められている。（北崎みずほ）
