これら代表的なPVの他、CM作品やショートフィルム、貴重な監督のインタビューも入っています。
またミシェル･ゴンドリーの他、スパイク･ジョーンズ、クリス･カニングハムの作品集も必見です。

「天才の頭の中を覗いてみよう」
おすすめ度　★★★★★

ミシェル・ゴンドリーは子供みたいな無限大の想像力を持った人だ。
想像力豊かな人はたくさんいても、空想や自分の見た夢など頭の中にあるものを映像化する術を知っている人は、そうそういない。
この作品集を見ていると彼の頭の中を覗いているような気分になってくる。
それは凡人には考えも及ばない世界だ。
一連のビョークのプロモを始めとする、寓話のような世界観の作品もあるが
彼自身もバンドでドラムを叩いていたせいか、ビートとリズムを前面に押し出した作品が多い。
本人が耳の聞こえない人に音を見せているみたいと説明しているダフト・パンクの「Around the world」
一見見過ごしてしまいそうな車窓風景の中に、楽譜を映像化したような緻密なビートを織り込んだケミカルブラザーズの「Star guitar」
万華鏡のようにくるくると次のシーンへシンクロするケミカルブラザーズの「Let forever　be」
だまし絵のようにカイリー・ミノーグが次々現れる「Come into my world」などなど、どの作品もまた見たい！と思うものばかり。
映像量もスパイク・ジョーンズとクリス・カニンガムと比べると圧倒的に多く、自伝史的なもの、家族のために作ったバースディビデオまで惜しげもなく見せてくれている。
映像と音楽に興味のある人にはぜひ見て欲しい。

「大切なことなのに...」
おすすめ度　★★★☆☆

ボックスセットを買いました。
もちろん、映像のレベルの高さはいずれも文句の付け所がないです。
間違いなく観る人をうならせるでしょう。特にゴンドリーはスゲェ！

ただ、収録されている作品以外のところで、とてもがっかりしました。
それはDVDのオーサリングです。見づらい、使いづらい！

2時間モノの映画がドン！と入っているだけなら、それほど考える必要もないかもしれないですが、
こういった短い作品がたくさん入っているDVDこそ、オーサリングに気を遣うべき。
下記の点で大いに不満がありました。

・ほとんどの作品のリーダーに黒が入っていない（選択するといきなり始まる）
・作品のタイトル、制作者などの情報が再生中見れない

　（リーダーに入れるべきだった、と思う）
・メニュー画面で字幕の設定ができない、
　字幕を外して見ることが出来ない
　（プレーヤの機能を使えば可能と思われる）
・リピートやループなどの設定がメニュー画面でできない
　（これもプレーヤによっては本体の機能で可能かも）

といった、じっくり作品を鑑賞するための配慮が全然足りませんでした。

これにはがっかり。

また字幕の内容が一部おかしかったり（もはや問題外）、
音がDolbyDigital2.0しか選べなかったり、なども残念。