「オーディエンスは隙間なく敷き詰めた絨毯」おすすめ度
★★★★☆'73に待望の武道館公演が決定するも ミックの麻薬所持であっさり流れてしまう。
それから約10年後 この映画がロードショー公開された。
映画館で観た僕の興奮は大変なもので 当時日本では決して観る事の出来ない
彼らのステージを心底堪能したものである。
ワクワクする映像で 特にショーのオープニング向う緊張と興奮は
この映画を象徴している。
ステージには大きな幕が引かれ その後に彼らが控えている。
カメラは幕の内側 観客は見えない。
A列車で行こう のピアノが流れ始めるとボルテージが上がってくる。
ホーンセッションが加わり ストーンズの紹介MCが入ると
間髪入れず キースのリフで「アンダー・マイ・サブ」がスタート
と同時に、幕が引かれ、ミックはスキップでステージ中央へ踊りだす。
この時ほど壮観で感動的なコンサート映像は見たことがない。
幕が一気に開いて行く 内側からカメラが大量のオーディエンスを捉える。
巨大なスタジアムを覆い尽くすオーディエンスは 隙間なく敷き詰めた絨毯の様である。
ミックは興奮の坩堝と化したスタジアムを挑発するように
悠然とスキップを踏みながら飛び出していくのである。
個人的に好きなシーンはこのオープニングと
キースがステージでギターを抱え足を組み バーボンをボトルでラッパ飲み
そして 演奏中乱入してきた観客に テレキャスターを肩から外し
ネックを持って フルスイング! 見事どてっ腹にヒット! 愉快である。
ストーンズはどの時代でも今が旬 現役を続ける事が素晴らしい。
そう言う意味で20年前のストーンズなので星4つ。
内容は申し分なし。
幻の武道館公演が30年の時を経て 来月実現する なんとも感慨深い。
本作と同様 代々語り継がれる最高のステージに成るであろう。
「歯抜けのキースも正規盤で観たくなる」
おすすめ度 ★★★★★
映画は公開当時に観に行きました。やたらでかく他の映画より値段が高いパンフレット買って…デビュー20周年記念ファンクラブ(?)の入会書ももらいました…このファンクラブってどうなったのだろう(笑)他の方も書かれているとおり、この映画はレコードより長めのオープニングがすべて!A列車で行こうが流れる中、バックステージをメンバーが進む、オープニングアナウンス、キースがアンダー・マイ・サムのイントロを弾き出し、幕が開き大観衆の前にミックが飛び出す…ここだけでガラガラの映画館で一人でえらく興奮しました。この映画が公開された時(この頃は毎年の様にですが)は沖縄の空母の上でやるとか、内田裕也がオファーしに行ったとか日本公演の噂や、解散の噂が飛び交っていましたね。
そういえば90年以降、解散の噂ってあまりないですね(私が知らないだけ?)
「なつかしくよい」
おすすめ度 ★★★★★
高校生の頃、映画館に見に行って、ストーンズの結成20周年(!?)記念のバッジをもらった記憶があります。あれからもう20年も経ったのですね...
よって、メンバーは皆、中年さしかかりぐらいで元気が良く、会場にでっかいテレビが設置される前の、音だけ勝負の最高のライブがみれます。
曲目リスト
1. アンダー・マイ・サム
2. 夜をぶっとばせ
3. シャッタード
4. ネイバーズ
5. 黒いリムジン
6. ジャスト・マイ・イマジネーション
7. トゥエンティ・フライト・ロック
8. レット・ミー・ゴー
9. タイム・イズ・オン・マイ・サイド
10. ビースト・オブ・バーデン
11. 友を待つ
12. ゴーイング・トゥ・ア・ゴー・ゴー
13. 無情の世界
14. リトルT&A
15. ダイスをころがせ
16. 氷のように
17. オール・ダウン・ザ・ライン
18. ハング・ファイアー
19. ミス・ユー
20. レット・イット・ブリード
21. スタート・ミー・アップ
22. ホンキー・トンク・ウィメン
23. ブラウン・シュガー
24. ジャンピン・ジャック・フラッシュ
25. サティスファクション
概要
ローリング・ストーンズが1981年に行った全米ツアーのライヴ映画。このツアーはストーンズにとって画期的なもので、スタジアム・クラス中心に大規模なステージセットを設け、メンバーもフットボール・パンツ姿のミック・ジャガーを中心にそれぞれが元気に動き回り、それまでにあった“悪魔的”なイメージを払拭して健康的な印象を植え付けた。そのライヴを、ハル・アシュビー監督が見事にとらえる。特に前半の野外スタジアム公演(アリゾナ州テンペのサン・デヴィル・スタジアム)では、メンバーのアップよりもステージ後方や側面から大観衆や青空を映し込んだショットが多く、巨大な会場ならではスケール感を強調している。メンバーが大観衆の中へと飛び出していく有名なオープニングなどは、本作だけの醍醐味だ。後半でのセクシーな女性がゾロゾロと登場するシーンや、無数の風船が落ちてくるエンディングも含め、全体として単なるライヴというよりロック・ファンタジー的映像にまで昇華させている。彼らの映像作品としては最高の出来であり、ロック映像史上に残る傑作。(小山 守)