「良曲が多いが、正しく評価できない」おすすめ度
★★★★★Zepのアルバム発表の歴史を振り返ってみて
欲しい。「サード」「聖なる館」が、発表
当時、酷評されたが、時がたつにつれ、ニュー
アルバムを発表するほどに、この2枚のアルバム
は、彼らの音楽性の分岐点として、評価が
高まったことは、周知の事実だ。
Zepのアルバムは、長期的なスパンで見なければ
ならないのだと思う。なにしろ、音楽的に常に
進化し続けた彼らなのだから、もし、ボンゾ
が死亡せず、この後アルバムを発表していたら
もっと、正当に評価されるだろうし、ラスト
となってしまった以上、正当な評価はできない
のではないだろうか。とはいえ、良い曲がそろっ
ていると、個人的には高く評価している。
80年代の彼らの音楽が聴けなかったことは、
非常に残念でならない。80年代はシンセを多用
したロックが、全盛となったことは確かである。
「最後のスタジオ録音でした」
おすすめ度 ★★★★★
’やっぱりZEPは挑戦の歴史だったんだなぁ’
いささか陳腐ですが、そう感じてしまいます。
Vを好きでもこのアルバムには抵抗感を感じる人が多かったようです。
共時的な意味では、ここでもジャンルに囚われない自由奔放さと
トライアルを強く感じたものです。
@がよいですが、ケラウズランブラも大好きです。
お勧めです。
「80年代の意識した作品!」
おすすめ度 ★★★★★
「プレゼンス」発売以降、沈黙していたレッド・ツェッペリンが3年半ぶりにリリースしたアルベムで実質的に彼らの最後のアルバム。
これほどの長いブランクが生じたのは、ロバート・プラントがツアー中に息子を失い、仕事を全てキャンセルという事態があったため。
そして、スタジオにメンバーが顔を揃えられるようになって生まれたのがこのアルバム。
1曲目の「イン・ジ・イブニング」は、ジミー・ペイジのヘビー・リフが印象深く、沈黙を破るに相応しい曲。79年〜80年頃のライブ・ステージで、よく演奏された曲である。
全体的には、シンセサイザーがふんだんに使われ、サンバ、ラテンなどのリズムなどが取り入れられ、今までよりも、軽くなった印象を受ける。
ジョン・ポール・ジョーンズち?アルバム制作に今まで以上に加わっていて、6曲のコンポーザーに名を連ねている。
発売時期は1979年。68年にデビューしたレッド・ツェッペリンが、70年代を越え、80年代を意識した音を実験している印象が強い。
まさか、この一年後にボンゾーが亡くなるとは・・・。ツェッペリンの狙いは、ここで止まってしまった。
是非、ツェッペリンの80年代の音を想像してみて下さい。
「良いアルバムです」
おすすめ度 ★★★★★
このアルバムは、巷で言われている様な失敗作では絶対ない。
もし、ボンゾが亡くならなかったら、第二の「聖なる館」に
なっていたように思う。
今から思えば、80年代ロックを先取りしていたのだ。
「スケールの大きなロックへの飛翔。」
おすすめ度 ★★★★★
前作「プレゼンス」で、エレクトリック・ギターによるハード・ロック・サウンドの頂点に達した彼らが、次に示したのはかなり大胆にシンセを使ったサウンドで、それをポップ調にするのではなく、骨太のロックの音として使いきるという試みがなされている。
確か1979年当時は最先端だったヤマハのシンセを使ってて、今聞くと結構乱暴な、というかプリミティブな使い方がかえってロックしている。また、曲の表情やリズムもヴァラエティに富み(特にA面の4曲)、「Carouselambra」のようなほとんどプログレに近いハードもあれば、「HotDog」でのアマチュアみたいなギター・ソロをそのまま使ったり、最後の「I'm gonna crawl」の貫禄のブルーズ・フィーリングと言った感じで1つのバンドの作品としては唖然とするほどの幅のある音だが、まぎれもなきZeppelinの音楽。
「今こそ評価を上げるべき、味わい深く豪快なアルバム。」
おすすめ度 ★★★★★
ドラマーのボンゾが存命中に発表された、実質的に最後のアルバム。長い沈黙の後に出された本作は、売れたけれども内容については失敗作として不評を買いました。ペイジ以上にジョーンズが主導権をとっているアルバムで、それは5で顕著です。それまでの作風とはかなり趣の違う(用に聴こえる)曲が多いです。例えば前述の、シンセが主役の大作の5。サンバをとりいれた3などが挙げられます。一聴すると以前とだいぶかけ離れたことをやってるように聴こえますが、全作品を揃え、そして自分の音楽観が拡がった後に聴くと彼等が本作で採った方向性は無理をして行ったものではなく、ごく自然のなりゆきであったことがわかります。創造面から見れば非常に面白く、ロックという枠にいた状態で聞くと良さがみえな!いというのが本作の特徴でしょう。彼等の全作品がそうですけど、ロックを超越してしまってるアーティストの音楽は多様な価値観を養うのに非常に役に立ちます。本作は特に。 ジャズ、アメリカ南部の臭いがプンプンの音楽とこってりとした音楽が好きな人にお勧めです。ロックファンの方は本作ではなく他のをまず当たることをお勧めしましょう。
曲目リスト
1.イン・ジ・イブニング
2.サウス・パウンド・サウレス
3.フール・イン・ザ・レイン
4.ホットドッグ
5.ケラウズランブラ
6.オール・マイ・ラヴ
7.アイム・ゴナ・クロール
概要
バンドのメンバーたちがリアルタイムで知る術もなかったわけだが、本作は世界で最も著名なロックンロールバンドの最後のスタジオ録音アルバムとなる。ドラマーのジョン・ボーナムがこのアルバムのリリース直後に亡くなるのだ。初期ツェッペリンと比べるべくもないが、70年代には、忠実なファンを失ってしまった。にもかかわらず、このLPは少しも恥ずべきものではない。彼らは早期からシンセサイザーを取り入れた。分厚いシンセサイザーのサウンドに彩られた「Carouselambra」や口当たりのいいアダルト・ポップ「All My Love」など、レコードの終盤ではそれほどインパクトはないかもしれないが、オープニング曲「In the Evening」には確実にある種、重厚なトーンを、「South Bound Suarez」にはレイドバックしたなかにも愉快な雰囲気を与えている。ロバート・プラントの叫び声とジミー・ペイジのブルージーなギターは「I'm Gonna Crawl」で完璧なフォームを見せている。そして、軽快な「Fool in the Rain」は初期の作品の数々を喚起させてあまりある。(Lorry Fleming, Amazon.com)