「JOHNとPAULの力が一番融合しているアルバム!」おすすめ度
★★★★★このCDには、YESTERDAYやLETITBEのような超有名曲もない、サージュン〜やアビーロードのような、世紀の名作と称えられてもいない。しかし、最もBEATLESらしさが出ているアルバムだと思う。なぜならBEALESの魅力はJOHNとPAULの2名の偉大なミュージシャンがいたグループであったからだと思う(もちろん、GORGEもRINGOもBEATLESに欠かすことの出来ないのだが)。サージェント以降はPAULがグループのイニシアティブを取り、2人の音楽性の違いが(それが良さでもあるのだが)明確になっていたのに対し、このアルバムは2人の個性が旨く融合している。
また、このアルバムからBEALESがアルバムを単なるシングルの寄せ集めではなく、トータル的に考えていたこともわかる。(ジャケットももちろん)2人のツインボーカル・共作でテンポあるリズムに2人のボーカルが絡み合うのりのり、ぞくぞくの@EK、JOHNの美しくおおらかなバラードとGORGEのシタールが絡み合ったA、PAULのボーカルとJOHNとGORGEのコーラスが絡み合うB、JOHNの作品でボーカルを多重録音し、一人の自分を歌い上げたJOHNに描けない作品C、フランス語を駆使したPAULの名バラードF、時にはけだるく切なくJOHNのメロディーメイカーとしての本領発揮のバラードH、JOHNが故郷リバプールの事を歌い、ピアノが印象的に使われているほのぼのとした中にも哀愁もただよい、JAZZのカバー曲ともなったJなど、魅力ある作品のオンパレード。
若さはつらつの前期でもなく、完成された後期でもなく、BEATLESがもっとも生き生きしていた?時期のこの作品は、一押しの作品です。
心地よいR&Rとバラードがつまっています。
「ビートルズ初心者におススメです」
おすすめ度 ★★★★★
「さてビートルズを聴いてみよう」と思った時に、
その音源の多さに途方に暮れる人も多いと思います。
一枚目から順に聴くのもテですが、
まずこの<ラバーソウル>を聴いてみれば、
おのずと他の作品も聴きたくなること請け合いです。
ビートルズは古臭いと思っている人も、
ビートルズは小難しいと思っている人も、
ビートルズは教科書的音楽だと思っている人も、
このアルバムを聴いて、
必ず1曲はお気に入りの曲を見つけられると思います。
一曲ずつの時間も短めですし、
アルバム全体としても短くまとまった作品です。
とっかかりとしてぜひおススメします。
耳あたりは難しくないのに何度も聴くと奥深い、
そんな得がたい特色を持ったアルバムです。
「He is a real Nowhere Man」
おすすめ度 ★★★★★
ビートルズ中期の名盤。
タイトルはあるブルースマンが言った「Plastic Soul」という言葉を面白がったポールが、それと靴のrubber soleをかけた造語。
M4「Nowhere Man」は歌詞も合わせ、ジョンレノンの深遠な哲学が見える。
ジョンによる多重コーラスは必聴。
アイドルからアーティストへと完全脱皮した感のある、
転換点のモニュメント的アルバム。
「ロックの分岐点」
おすすめ度 ★★★★★
世界中でビートルズ旋風が巻き起こり
もうこれ以上ないという成功を収めたビートルズ。
この辺りで守りに入って、動きを止めても歴史に十分名前が
残るほどの活躍をしてきた彼等だったが、信じられないことに
まだまだその足を止める気はないのだった・・・。
このアルバムではいよいよ実験的な試みが多くなり
ついに東洋音楽と西洋音楽の融合という難しい難題を
いともあっさりやってのける。しかもこれ以上ないという程の素晴らしいノルウェーの森という曲によって。
このアルバムによって他のグループも火がつきロックと様々な音楽の融合を始めるのだが
ジャケットの四人はまるでそんな他のグループを見下げるような格好にも見える。
「君達はまだそんなところにいるのかい?」とでも!言いたげだ。
「若者よ、これを聴かずに一生を終えるな!」
おすすめ度 ★★★★★
まず、結論から言えば、ボクはビートルズの全アルバムの中で、このアルバムが一番好きなのです。
まあ、自分がこのアルバムからビートルズに入ったってのあるだろうけども。
しかし、この時期のジョンの曲は最高ですね。
「Norwegian Wood」「Nowhere Man」「Girl」「In My Life」と並べたら、ホントに名曲ぞろいだと思うなあ。
曲調と声質がベストマッチしてますね。
大袈裟な話でなく、これらの曲を聴いたことがないって人は、もったいない人生を送ってるなあと思ってしまいます。
だって、「Norwegian Wood」や「In My Life」を知らないまま死ぬ人生なんて考えられないじゃないですか!
あと、ポール作の方はと言うと、やっぱり「Michelle」ですね。
これも名曲ですなあ。
それから、このアルバムあたりからジョージ・ハリソンの存在感が大きくなってくると思います。
「Norwegian Wood」におけるシタールはジョージの演奏だけども、これをきっかけに後年インドにハマっちゃったのかなあ。
あと、「If I Needed Someone」は、ジョージの代表曲ですね。
やっぱりジョージと言えば12弦ギターだよなあ。
その他、「Drive My Car」や「Wait」「Run for Your Life」のような、初期を思い起こすようなビートナンバーも楽しい、そんな素敵なアルバムです。
巷で良く言うように、ビートルズがライブアーティストからレコードアーティストへと脱皮したきっかけとなったアルバムであることは確かだと思うけども、そんな蘊蓄は忘れて無心で楽しみたいアルバムです。
若者よ、これを聴かずに一生を終えるな!
「音楽作家ジョン・レノンの圧倒的才能」
おすすめ度 ★★★★★
このアルバムは、ビートルズの音楽的チームワークがピークに達した頃で、ジョンとポールの共作といわれる1曲目の「ドライブ・マイ・カー」から、4人のパワーが炸裂している。また、「ノーウェジアン・ウッド」「ノーウェアマン」「ガール」「イン・マイ・ライフ」などなど、このアルバムにおけるジョンの曲の傑出ぶりは万人が認めるところ。ジョンによれば、「ガール」にせよ「ノーウェアマン」にせよ、締切に迫られて短時間で書き上げた曲というから、当時の彼の才能の煌めきがわかろうものだ(ジョンには締切間際でつくった中に名曲が多い)。
来日当時の最新作であったがために、1966年も、そして今も日本人に殊に愛されている1枚で、“赤盤”にも6曲が収録され、“赤盤”“青盤”を通じて、オリジナルLP!中もっとも収録曲が多い。
以下余談だが、「イン・マイ・ライフ」の2コーラスめの冒頭では当初ペニーレインという詞が歌い込まれていた。が、同名曲の構想を温めていたポールに言われたジョンが歌詞を変更したエピソードがある。
「各楽器のバランスが良く特にドラムサウンドが良い」
おすすめ度 ★★★★★
ビートルズのアルバムは一般的にどれを買ってもまず損はしない。どれも非常にレベルが高い。私の場合は、どれかひとつ選べといわれた時はいつもこのアルバムが最初に浮かぶ。それは楽曲に関して言うと、初期のストレートなロックサウンドの香りを残しつつ、ほど良く実験的な試みが反映された作風で、あの「赤盤」に6曲も選ばれるなど非常に充実しているところ。更に数あるビートルズのアルバムの中でも全体的なサウンドが非常に良いと思えるからだ。各楽器のバランスが良く、特にリンゴのドラムサウンドが心地よい。あと特筆すべきはポールのベースプレイである。シンプルだが、R&Bやロックンロールを基調としたメロディックで躍動感のあるポールならではのラインを充分堪能できるのだ。特に「YOU??WON'T SEE ME」や「MICHELLE」で聴けるベースラインは必聴である。この他ダブルスト!ップを用いたフレーズや、ファズをかけたベースなど非常に楽しめるものが多い。またこの頃は、まだメンバー間の結束もあり、やる気や熱気が伝わってきて、どことなく薄ら寒さを感じさせる後期のアルバムとは雰囲気が違っているのも気に入っているところだ。
「ジョンの存在の大きさを再認識!歴史的転回点にある作品!」
おすすめ度 ★★★★★
ビートルズの作品を聞く楽しみは、音楽性がアルバム毎に変化してゆく驚きである。音楽と同時に、詞やジャケットの表情やファッションなど一緒に変わってゆく。デビュー作の「プリーズ・プリーズ・ミー」からここまで辿り付いた時、ここから一段と大きく音楽が変化し始める。
個人的には、大きなターニングポイントになったこの作品には、ジョンの役割が大きいと考えている。
有名な「ノルウェーの森」「イン・マイ・ライフ」「ひとりぼっちのあいつ」「ガール」というジョンの名曲がビートルズの音楽の方向性に大きく影響を与えたと思う。ジョンの声も何かしら思索的に聞こえる。
ジョージの才能も徐々に発揮しはじめ、ジョージらしい軽快な曲、「恋をするなら」が入っている。
世界を巡業していたアイドル・バンドが、いよいよ自らの音楽を完成させるべく視点を変え始めたことが伺える。
「ラバー・ソウル」で大きく旋回し始めたビートルズは、次の「リボルバー」
そして「サージェント・ペッパー」で頂点に達する。
「サージェント・ペッパー」もこの作品から聞き始めると一段と味わい深くなるだろう。
曲目リスト
1.ドライヴ・マイ・カー
2.ノーウェジアン・ウッド(ノルウェーの森)
3.ユー・ウォント・シー・ミー
4.ひとりぼっちのあいつ
5.嘘つき女
6.愛のことば
7.ミッシェル
8.消えた恋
9.ガール
10.君はいずこへ
11.イン・マイ・ライフ
12.ウェイト
13.恋をするなら
14.浮気娘
概要
サウンドはもちろん、ジャケットからタイトルに至るまで、完全にメンバーのコンセプトに基づいて制作された、初めてのアルバムだ。ここにきて、ついに彼らはアイドルからアーティストへ脱皮したといえるだろう。
音楽的には、アコースティックな音作りを生かした、比較的ソフトな肌触りの作品だ。ジョンによるデカダンスな<9>と、ポール色の濃いフランス語入りの<7>など、ジョンとポールの個性の違いがさらにきわだっている。また、ジョージ・ハリスンの音楽的キャラクターも、このアルバムでほぼ確立された。(星野吉男)